FA用に画像検査のカメラを選定したときの知識を記録しておきます。
本稿では、画素数、シャッター方式、センサーの種類について解説します。
画素数の選び方
必要画素数を求める手順
必要画素数は以下の4ステップで求めます。
①視野(FOV)を決める
②対象のサイズを決める
③検出画素数を決める
④必要画素数を求める
まず、視野(Field of Vision)を決めましょう。視野とは視覚的に捉えられる領域のことで、検査対象のワークが流れる範囲などで決めます。決めた視野の縦横の長さをメモしておきましょう。
次に検査対象の大きさを決めましょう。検査部品が決まっていればその大きさを、QRコードを読み取る場合は1セルの大きさを調べましょう。
次に、画像検査するのに必要な画素数を決めます。部品を何ピクセルで撮像すれば検査ができるかを決めましょう。これはプログラム的に決めることになるでしょう。一般的には、エッジ等の特徴に対して最小検出サイズは2〜4ピクセルほどです。QRコードであれば1セルにつき2ピクセルで検出できます。
最後に、必要な画素数を次の式で求めます。
画素数 = 検出画素数 * 視野(FOV) / 検査対象サイズ
縦横の両方向について求めることで、必要な画素数が見えてくるでしょう。
以上の内容は、検査対象が確定している人向けです。品質検査で行う異物検出など対象が分からない人は、次のアプローチから求めましょう。
画素分解能について
必要画素数の求め方については、もう一つ方法があります。それは画素分解能というアプローチです。画素分解能とは1ピクセルが何mmに値するかというもので、以下の式で表すことが出来ます。
画素分解能 = 視野(FOV) / 画素数
例えば、640×480のカメラがあったとします。このときY方向視野が30mmだとすると、画素分解能は、
画素分解能 = 30mm / 480画素 = 0.063 [mm/pixel]
となります。ここで最小検出サイズを4pixelとして考えると、この条件では 0.063 mm/pixel×4 pixel = 0.25 mm 以上のものであれば検出できると考えます。
逆に、異物を0.1mmまで検出したいという要望があったとしたら、画素分解能は0.025 mm/pixel 必要です。
つまり、視野を30mmのままで考えると、必要な画素数は1200pixelとなります。
画素数 = 30mm / 0.025[mm/pixel] = 1200pixel
以上のように、2つのアプローチどちらか適切な方を選び、必要な画素数を求めましょう。
また、以下のサイトでも説明されていますので、参考にしていただければと思います。
シャッター方式の選び方(編集中)
ローリングシャッタ
イメージセンサの選び方(編集中)
CCD
まとめ
本稿では、画素数、シャッター方式、センサーの種類について解説しました。
カメラが決まったらレンズを選ぶ必要があります。次はレンズ選びついて解説します。